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あの日、から2ヶ月経ちました。

感覚だけは日常に戻っているようで、戻っていないような、奇妙な日々が続いています。

施設の手伝いは、いつからかバイトに雇用されていました。相変わらずおじいちゃんやおばあちゃんはマイペースです。飲んだり食べたり、喧嘩をしたり排泄したり、彼らもまた、日々を生きています。

空いている時間を見つけては財布の中身を確認し、飲みに行くこともできるようになりました。

決定的に違うこと。

どんなに酔っていても、寝る前に少し祈りながら眠ること。地震がきませんように。泣いてる子どもがいませんように。

震災の特集があれば、嫌いだった文春まで買い込むようになったこと。

泣けなくなったこと。

どこか切り捨てる感覚が身についてしまったこと。

活字がまったく頭に入らず、読みたかった本や勉強したい料理本も全く読めずにいること。

下の日記に書いたような変わらない日常を、ふとしみじみと味わってしまいます。

どんなにへこんだり、楽しんだりしていても変わらず朝は来るもので、同じように夜が来ることを「凄いことだ」と大袈裟に捉えてしまう感覚は、いつか無くなるのでしょうか。

しかし日々は、それでも刻々と変わります。

家も家族も無事だったのに、こんな私がいつまでも震災震災騒ぐのも、みっともないと。

私も、これからまた、変わっていくんだろう。

あたたかく大きい手のぬくもりに救われる日もあるように、私も人に優しく生きていこうとだけは、変わらず強く強く思います。

あとは、なるようになるさ。