201105110246
あの日、から2ヶ月経ちました。
感覚だけは日常に戻っているようで、戻っていないような、奇妙な日々が続いています。
施設の手伝いは、いつからかバイトに雇用されていました。相変わらずおじいちゃんやおばあちゃんはマイペースです。飲んだり食べたり、喧嘩をしたり排泄したり、彼らもまた、日々を生きています。
空いている時間を見つけては財布の中身を確認し、飲みに行くこともできるようになりました。
決定的に違うこと。
どんなに酔っていても、寝る前に少し祈りながら眠ること。地震がきませんように。泣いてる子どもがいませんように。
震災の特集があれば、嫌いだった文春まで買い込むようになったこと。
泣けなくなったこと。
どこか切り捨てる感覚が身についてしまったこと。
活字がまったく頭に入らず、読みたかった本や勉強したい料理本も全く読めずにいること。
下の日記に書いたような変わらない日常を、ふとしみじみと味わってしまいます。
どんなにへこんだり、楽しんだりしていても変わらず朝は来るもので、同じように夜が来ることを「凄いことだ」と大袈裟に捉えてしまう感覚は、いつか無くなるのでしょうか。
しかし日々は、それでも刻々と変わります。
家も家族も無事だったのに、こんな私がいつまでも震災震災騒ぐのも、みっともないと。
私も、これからまた、変わっていくんだろう。
あたたかく大きい手のぬくもりに救われる日もあるように、私も人に優しく生きていこうとだけは、変わらず強く強く思います。
あとは、なるようになるさ。