日の出を見に行こう、海かなんか平たいところに、と思いながら実行できていない。
まだ暗いなか起きて着替えて、その平たいところまで行く作業が、ものすごくさびしい気がしてしまう。

誰かを誘ったらいいのだろうけど、残念ながら早起きしてまで見る日の出に興味がある友人はいないし、そもそもみんな日の出の時間に眠りにつくような生活なのできっと無理だ。

さいころ、どこか遠出して夜に家に戻るその道程が好きだった。
しらない景色から、どんどん見慣れた景色になって、でももう夜中で、すごく静かな車内で、あのどうしようもないさびしい感じ、旅の終わりの感じが好きだった。

旅でも仕事でも色恋も、ぱきりとはじまり、グラデーションみたくじわじわ終わりにむかう、わかっているんだけど終わりたくない!でも終わっちゃうんだね、さびしいな、みたいな終わり方が好みだ。終わっていく過程をたのしむことができる。