連鎖
行きつけの場所、ブレイクの小さな日。
イタリア映画かな、なにかは忘れたけれど、バールのような場面。
おじいちゃんや出勤前の女性、季節労働者のような風貌の男性が集まる店。
自然と座る席が決まっていて、誰か知らない人がその席に座るとマスターが「右によけてくれ」的な事を言う。
なんだっただろう、断片しか覚えていない。
ブレイクみたいだ、どこでもそうなんだなと思った。
朝。
かよちゃんは最近遅刻しないらしい。
カウンター席は常連さんの「言わずもがな指定席」
たまにしか朝は行かない私が座る席は、当然 その他の空いている席。
きゅうきゅうの間に座り、会話に揉まれる。
おはよう、おはよ。とあいさつを交わすだけの人もいれば、ひと言ふた事 話す人もいる。
時間はその人だけのものだと思うから、あいさつ以外、自分から話しかけることはしない。
カウンターに座り、ノートに思いついたことを書く。日常の断片。言葉の切り取り。
少し前のノートを見返していた。
走り書きにあった言葉が、まじめに謎すぎだ。
「エジプトでも鼻水はでる」
自分で読んで、そりゃあ、出るだろうよと思った。人間だもの。
こういうこともあって面白い。
いつ書いたのか、なぜ書いたのか、まったく覚えていないがノートは枕元に置いておくから、たぶん、夢でも見たのだろうと思う。
夢を観るようなPVが多く好き。大橋トリオ。
本当に好きな曲は違う曲。
本当のことは、パズルのように分解して箱の中にしまう。だれにもわからないように。