水たまり


ずいぶん長い付き合いの友だちとメールしていて、悲しい事だけれど本当の事について話した。


もうずっと水たまりのなかによどんでいるその人は、乾くことを知らずにいる。

自分から斜面をつくり、どんどん水を囲い入れ、ずっとじくじくしていて。

水を排出しようともせずにむりやり吸収させるから、許容範囲を超えてあふれて洪水を起こす。
闇の中は甘美だと思う。暗くて、静かで、座っていられる。
範囲が狭いそのなかは、はじめこそしんどいけど、その魔力にはまって気がついたらそこばかり観てしまう。
ずっとそこにいてはいけない。


恋愛とかいきることって、自分で気がついて方向転換させないことには周りがいくら言ったってどうしようもないと思う。

「その恋人と一緒にいた。ずっと笑って楽しくすごした。いろんなことがあった。ただうまく歯車があわずに、離れることになってしまっただけ」

それだけのこと。

そして、ありがとうと言えばいいの。

じくじくしてもいいけれど、少し砂を入れて乾燥させないとくさってしまう。