雪は今夜降った

雪が降った。
往復書簡のタイトルに「雪はまだ降らない」とタイトルをつけたその直後に。

世の中に言霊って言葉があって、たとえば「幸せです」みたいなことをずっと言っていれば本当に幸せはやってくるみたいな、その逆もあって

あんまり、そういうのとか好きでないなと

わたしは下手だから、言葉にすると安っぽく薄っぺらくなってしまう。
わたしの言葉なんてもともと写し紙のようにぺらぺらだ。

本当のことはだれにもわからないように、小さくたたんで箱にしまう。

ちっぽけだけど大事なことや、わたしが感じたことなどは、言葉にすればするほどすり減るような気がするの

それでも、こんなことも書いてしまう。
手のなかからこぼれるのを知っていて、それでも書いてしまう。