ぼそぼそ
・おいしそうな蕾。
咲いている花からは、かおりが色になって届いたような気がした。
・なにも残さなくてもいいと思う一方、時が過ぎてその速さを実感し、ふと自分は何を残せたのだろうと矛盾したことを思う。
しかし車のなかでその矛盾について考えていたら、あたまでなくおなかの方で本当はわかっていることなんじゃないか、あたまで考えようとするからだめなんだと気がついた。
本当はわかっていることなのに。
・また旅にでたい衝動にかられているが、大人だし寅さんになってしまうので、ここはぐっとがまんしている。
暇さえあればiPhoneから世界のラジオを聴いて、大好きなSilviu Pavelの写真を眺める。
童話のように豊かで、しかし砂漠のように乾いたように見える向こう岸の世界。
ただうろうろして撮っているわけではない感じがする。じっと見つめてから、シャッターを押すような。実際はそんなことしてる暇ないのだろうけれど。
しなやかで折るような美しさ。皺をかくすことをしない。
あんな写真を撮りたいな。
・かおりさんの日記。 http://chloe.petit.cc/
写真を観て、私がメールで書いたことと、かおりさんが書いてくれたことを思い出して少し泣きそうになった。
あの時 私たちは、確かにこころの片すみのほうで、おなじライン上にいたのだと思う。